猫の年齢を人間に換算すると何歳か
猫と暮らしいてるご家族が必ずと言っていいほど気になるのが、うちの猫は今人間でいうと何歳くらいなんだろう?という疑問です。
猫は1年で成猫になるという認識の方が多く、実際1歳になると身体の大きさなどはほとんど成猫になると言って問題ありません。
けれど、もう少し具体的に猫と人間の年齢の比較を知りたいと思ったときには、AAFP/AAHAというアメリカの団体が発表した「Feline Life Stage Guidelines」、猫のライフステージガイダンスの内容がエビデンスとしてわかりやすく、信頼性が高いです。
猫の年齢を人間に換算した表
こちらが、AAFP/AAHAにより発表されている、猫のライフステージごとの年齢を人間の年齢に換算した表です。
リンク2010 AAFP/AAHA Feline Life Stage Guidelines
AAFP:American Association of Feline Practitioners
AAHA:American Animal Hospital Association
生後12か月、つまり猫は1歳までで人間で言うと15歳、2歳までで一気に24歳になるというように、猫は1歳~2歳での成長が人間に換算すると非常に急激な成長だと感じます。
この表とは少しずれますが、猫の年齢は若い時期は1年で人間の約7~8歳年を取るという言い方をする場合もありますが、成長速度がライフステージによって違うので、この「Feline Life Stage Guidelines」を覚えておくなり、頭に入れておくなりすると、猫が年を重ねていったときに人間でいうとどのくらいの年齢なのかがパッとわかって便利です。
ライフステージ | 猫の年齢 | 人間に換算 |
---|---|---|
生後0~6カ月 (子猫期) |
生後0~1か月 生後2~3か月 生後4か月 生後6カ月 |
0~1歳 2~4歳 6~8歳 10歳 |
生後7か月~2歳 (幼猫期) |
生後7か月 生後2~3か月 生後12か月 生後18か月 |
12歳 15歳 21歳 24歳 |
3歳~6歳 (成熟期) |
3歳 4歳 5歳 6歳 |
28歳 32歳 36歳 40歳 |
7歳~10歳 (壮年期) |
7歳 8歳 9歳 10歳 |
44歳 48歳 52歳 56歳 |
11歳~14歳 (高齢期) |
11歳 12歳 13歳 14歳 |
60歳 64歳 68歳 72歳 |
15歳~ (後期高齢期) |
15歳 16歳 17歳 18歳 19歳 20歳 21歳 22歳 23歳 24歳 25歳 |
76歳 80歳 84歳 88歳 92歳 96歳 100歳 104歳 108歳 112歳 116歳 |
※元の表を参考に日本語でも書いてみましたが、子猫期などの表現は若干ニュアンスが異なるかもしれません。
後期高齢期は化け猫期と呼ばれることもあるとかないとか・・・。
子猫期
猫の子猫期は生後0か月~6カ月。人間で言うと0歳~10歳くらいに当たります。
親や人間の家族が常にしっかりと目を離さないように見ておく必要がある時期です。また、特に生後2週〜9週は「社会化期」と呼ばれており、この時期に人間や他の猫との関わり方を学ぶことで猫としてのコミュニケーション能力を身につけることができます。
幼猫期
生後7か月~2歳の間に猫は一気に大人の猫へと成長します。この時期の早い段階で避妊や去勢手術を受けることが望ましいと考えられています。子猫の時は元気いっぱいでもまだまだ弱弱しい印象だった猫が、生後半年を過ぎたごろから力も強くなり遊びも派手になっていき、たくさんイタズラをして家族を驚かせることも多くなります。キャットフードもこの時期から子猫用から成猫用に切り替える場合が多いです。
成熟期
3歳~6歳は人間だと28歳~40歳。成猫としての落ち着きも出てきて、心身ともに一番充実している時期です。猫によっては、子猫・幼猫期のようにおもちゃと見れば何でも遊んでくれていたのが、工夫を凝らさないと遊んでくれなくなる子も出てきますので家の中だけで過ごす猫は運動不足に注意が必要です。大人になったな~と人間も実感することが多くなる時期です。
壮年期
7歳~10歳の猫は人間だと44歳~56歳。中年の貫禄が出てきます。これまで以上に運動不足には気を付けてあげたいお年頃。そろそろキャットフードの見直しなどを始めても良い時期です。
高齢期
11歳~14歳ごろになると60歳以上となり、猫もおじいちゃん、おばあちゃんと呼んでもおかしくない年齢に差し掛かります。まだまだ見た目が若々しい子も多いですが、動きが少しゆっくり目になったり、高いところに登るときに少し失敗したりと、猫らしいしなやかさが徐々に失われていく子が多いです。のんびりと寝て過ごす時間が増え、家族とゆっくりとした時間を楽しんでくれます。
後期高齢期
15歳以上の猫は人間で言うと76歳以上、家族も猫の見た目や体調の変化を実感することが多くなります。食が細くなりキャットフードの好き嫌いが出てきて、色々な種類のフードを与えているご家族が増えてきます。高いところにも登ることが少なくなり、寝ていることが非常に多くなります。(とはいえ猫は若いときも良く寝るのですが・・・)
20歳を超えてくると、成熟期頃にはぽっちゃりしていた子も痩せてスリムな体型になることが多いです。日々の体調管理をしっかりして、幸せな老後を過ごしてあげるために環境を整えてあげる必要があります。
外猫の場合の猫の年齢換算は少し異なります
また、外猫の場合、完全室内飼いの猫に比べて、平均寿命が短いというデータがあるため、外猫の年齢を人間に換算するとちょっと異なるという考え方もあります。
アメリカの猫情報サイトcatsterに掲載されていた表によると、外猫は2歳までは室内飼いの猫の年齢の進み方と違いはありませんが、3歳以降からの年齢の進み具合が早いと計算されています。
14歳の猫は室内飼いの場合は72歳ですが、外猫の場合は120歳ととんでもないご長寿さんということになりますね。
リンクHow to Calculate Cat Years to Human Years
猫の年齢に応じたケアを
猫は年をとっても人間のように老けて見えることが少なく、いつまでもしなやかで若々しい見た目を保っていることが多いですが、年を重ねていくうちに気づかないうちに身体の不調が起きていることもあります。
若々しい見た目に油断せず、猫の年齢に応じたケアを人間の家族が心がけていくことが大事ですね。
最初にご紹介したAAFP/AAHAの表では25歳で116歳とかなりの高齢の猫の年齢まで人間の年齢と換算して表示されています。
私自身も最高齢24歳の猫さんとお会いしたことがありますが、凛として威厳のある風貌がとても魅力的な猫さんでした。大切な家族である猫には元気で長生きしてもらいたいものですね。