猫とアロマオイルの危険性について

猫にアロマオイルは危険生活の中で楽しむ方も多い、アロマオイル・精油、エッセンシャルオイルとも呼ばれていますね。

植物のエキスとぎゅ~~っと濃縮したアロマオイルは、人間でも原液を肌に直接つけたり、飲んだりすることはもちろんNGですし、妊娠中は使ってはいけないアロマオイルなどもあり、使用するときは注意が必要なものです。

そして、人間には大丈夫なアロマオイルでも、猫にとっては健康を害する可能性がある危険な存在になることが多いです。
実は、猫とアロマオイルの危険性については、比較的最近判明した部分が多くまだまだわからないことが多いんです。そのため10年ほど前は猫にアロマテラピーは危険であるという認識はほとんどなかったように記憶しています。

まだまだ未知数な部分が多い猫とアロマオイルの関係ですが、確実に危険なアロマオイルの種類もわかってきていますので、アロマセラピーなどがお好きで猫と一緒に暮らしているご家族は知識として知っておくと安心ですね。

アロマオイル・精油とは

猫に危険なアロマオイル先にアロマオイル・精油についても簡単に書いておきますね。
アロマオイル・精油は、アロマテラピーに用いられるオイルのことです。
アロマテラピーとは、花や植物の芳香成分を用いることで、心身の健康や美容を増進す民間療法の一つです。

民間療法とはいえ、アロマセラピーは医療や介護の現場などでも用いられることが多く、生活の一部としてアロマを楽しむ方も非常に多いです。

アロマオイル・精油は、植物から抽出した香り成分がぎゅっと濃縮されており、大量の原料植物からほんの少ししか取れない大変貴重なもの。
例えば、精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トン使うと言われています。(産地や生産条件によって異なります。)

それだけ植物の濃い成分が濃縮されているため、オイルの原液をそのまま肌につけたり、口に入れて使うことはNGです。
水に数滴垂らして芳香を楽しんだり、基材となるオイルに数滴混ぜてマッサージに使用したりするのが一般的です。

アロマオイル自体は数滴しか使用しませんが、そのオイルに含まれる植物のエキスが非常に濃いため、極少量を使用した場合でも人間はもちろん、もっと身体の小さい猫には心身に影響を与えてしまうんです。

グルクロン酸抱合

人間や犬に比べて、猫にアロマオイル・精油が危険な理由の一つとして、参考リンク猫が食べると危険な毒になる食べ物一覧の記事でも触れましたが、人間や犬などは、肝臓の重要な解毒機構であるグルクロン酸抱合という、薬の成分をグルクロン酸と結合させて水に溶ける物質に変える代謝経路がありますが、猫はこのグルクロン酸抱合の能力が乏しい(UDP-グルクロン酸転移酵素(UGT) UGT1A6が欠損している)ため、中毒を起こしやすい生き物だと言われています。

確実に猫に危険なアロマオイル・精油

そんなアロマオイルですが、冒頭でも書きました通り、まだまだ猫への危険性がわかっていない部分もたくさんあります。
アロマオイルには200以上の種類があり、そのすべてが猫に危険だというわけではないかもしれません。

けれど、危険ではないと言われているアロマオイルも、実はまだ詳しい研究がなされていないだけど、実は危険だったという可能性もあるのです。要はとにかく、「まだよくわかっていない」という面が大きいということです。

そのために、基本的には猫と暮らしているご家庭ではアロマオイルは使わない方が良いというのが一般的な情報となっています。
とはいえ、既に危険性がわかっているアロマオイル、使っても大丈夫な可能性が高いアロマオイルもありますので、現段階で確実に猫に危険なアロマオイルをまず知っておくことから始めてみましょう。

現段階でわかっている情報としては、特にフェノール類、ケトン類、そしてモノテルピン炭化水素類(特にリモネン、ピネン)を含むアロマオイルが危険ということです。

フェノール類を多く含む精油
アジョワン Ajowan/Apium graveolens/Trachyspermum ammi
オレガノ Oregano/Origanum vulgare
カッシア(シナモンカッシア) Cinnamon Cassia/Cinnamomum cassia/Cinnamomum aromaticaum
クローブ(蕾・バッド) Clove bud/Eugenia caryophyllata/Syzygium aromaticum
シナモン(葉・リーフ) Eugenia caryophyllata/Syzygium aromaticum
タイム Thyme White/Thymus vulgaris
パチュリー Patchouli/Pogostemon cablin
ミルラ Mirrh/Commiphora myrrha
ケトン類を多く含む精油
アイリス Iris pallida/Iris germanica/Iris florentina
シダー(ウッド)アトラス Cedarwood/Cedrus atlantica
セージ Sage/Salvia officinalis
ペパーミント Peppermint/Mentha piperita
ラベンダースパイク Spike Lavender/Lavandula latifolia/Lavandula spica
ローズマリー Rosemary/Rosmarinus officinalis
リモネンを多く含む精油
オレンジ・スイート Sweet Orange/Citrus sinensis
グレープフルーツ Grapefruit/Citrus paradisi
ブラックペッパー Black Pepper
ベルガモット Bergamot/Citrus bergamia
レモン Lemon/Citrus limonum
ピネンを多く含む精油
サイプレス Cypress/Cupressus sempervirens
ジュニパー・ベリー Juniper Berry/ Juniperus communis
パイン Pine/Pinus sylvestris
フランキンセンス Frankincense/Boswellia carterii
ユーカリ Eucalyptus/Eucalyptus globulus
その他猫への危険性が高い精油
ティートリー Tea tree/Melaleuca alternifolia
シトロネラ Citronella/Cymbopogon nardus

この表には猫への危険性が高いとある程度判明しているものを中心にまとめましたが、上記の表にないものでも今後猫への危険性が判明するものもあるので注意が必要です。

猫へのアロマテラピーについては、例えばアメリカで販売されていたティートリーを含むノミ取り製品で中毒を起こした例、ペパーミントの原液一滴を直接肌につけて中毒を起こした例、シトロネラの精油を入れ入浴して中毒を起こした例などがあります。

猫とアロマテラピーについての本もいくつかありますので、もっと詳しい情報を知りたい方は是非書籍で勉強してみることをおすすめいたします。

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猫に使っても良いアロマオイル・精油はないの?

猫とアロマオイル

現段階では、猫への危険性が発見されていないアロマオイルでも、長期間に渡る研究などが行われていない現状であるため、絶対にこのアロマオイルは猫には安全と言えるものはないというのが実情です。

もちろん、理想としては猫のいる家ではアロマオイルは使わないというのが原則なのですが、アロマを短時間ディフューザーで焚いたり、猫が入らない部屋で少し楽しむ程度でしたら、あまりにも神経質にならなくても良い・・・と個人的には思いたいところです。

例えばアロマオイルで人気のラベンダーには、ラベンダー(真正ラベンダー)とスパイクラベンダーなど種類があり、スパイクラベンダーには猫に対して毒性があるケトン類(カンファー)が多く含まれていますが、真正ラベンダーにはほとんど含まれていません。

猫にラベンダー(生花)を与えて中毒を起こしたという話が研究結果などではなく、個人の話として広がっている例もありますが、これはスパイクラベンダーなのか真正ラベンダーなのかわからないので、鵜呑みにはできない情報かと思います。

ラベンダーはアロマオイル・精油として最も人気があり利用されているシーンも多いにも関わらず、その割には猫への被害をあまり聞かないのではないか・・・と感じています。(これはあくまで個人の印象です。)とはいえ、しっかりと研究がなされたわけではありませんので、やはり猫に害があるかどうかもまだわからないというのが現状です。

どうしても、猫と暮らしているご家庭でアロマテラピーを楽しみたい場合は、

  • 猫の肌には絶対に直接つけない
  • 猫が直接アロマオイルを舐めることは絶対にないようにする
  • どうしても使う場合でも、日常的にアロマオイル・精油を焚くことは避ける

といった点を守った上で、もし近隣に猫のアロマテラピーに詳しい獣医さんがいらっしゃったら、直接相談してみるとより安心です。

また、アロマオイル・精油を作る工程でできる、ハイドロゾール(芳香蒸留水)は成分はほとんど水ですので、猫のいる部屋ででデフューザーなどで使用しても問題がないと言われています。

生活を豊かにしてくれるアロマテラピー、猫との相性はどうしても悪いのですが、猫と暮らす上でのアロマオイル・精油のちょうどいい使い方を知るためにも、猫に対するアロマオイルの危険性について最低限の知識として知っておくと良いかと思います。

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