地震など災害時の猫の脱走と保護方法

災害時の猫の脱走と保護日本は地震大国です。いつ何時、どこで大きな地震などの災害が起きてもおかしくありません。

そして、地震などの災害時に多いのが猫の脱走です。

万が一猫が脱走してしまった時に備え、猫が脱走した時の探し方などをまとめました。
尚、地震時以外での猫の脱走時の探し方も基本的には同じです。

地震などの災害時は猫が脱走しやすい

地震などの災害時、大きな揺れに驚きパニックになった猫が網戸を突き破って逃げたり、揺れで歪んで隙間ができたドアや窓枠から逃げ出してしまうといった事例が多数報告されています。

ギリギリ脱走までは行かずとも、網戸と窓枠に挟まって動けなくなってしまう猫も多く、パニックになるとものすごい勢いで外に飛び出そうとする猫がたくさんいます。

普段おっとりした性格の猫でも、パニックなると信じられない力で突進するので、うちの子は大丈夫と過信せず、災害時は猫が網戸を破って逃げる可能性があることを頭に置いておくことが重要です。

ちなみに、ペットの脱走や防犯対策のための網戸として、鍵付き網戸「ソリッドフリー」という商品もあります。
猫の脱走・爪とぎ対策網戸ソリッド・フリー

災害時に脱走した猫の見つけ方

万が一地震に驚いてパニックになり、脱走した猫の見つけ方をまとめました。

まずは自宅周辺を徹底的に探す

猫が確実に外に出て行ったことを確認した場合、まずは自宅周辺を徹底的に探します。
特に完全室内外の猫は外に全く慣れていません。外に出てすぐに隠れる場所を探して潜りこみます。

自宅の周辺に隠れる猫を探すアメリカの研究で、普段外で暮らしている猫でも基本的な行動範囲は200メートル圏内であるという報告があります。
参考https://www.bbc.co.uk/news/science-environment-22567526

これが外に慣れていない家猫の場合は、よほど特殊な事情がない限り脱走してしばらくは100メートルも移動しないはずです。

特に自宅がある1ブロック内、道路を挟まない両隣、前後の家の庭などに潜んでいる可能性がかなり高いです。
そして、猫は一度隠れ場所を見つけると、時々水分や食料を探すとき以外、1~2週間程度であればそこに潜んでいます。

まずは自宅周辺の以下のような場所を徹底的に探しましょう!

  • 自宅の縁の下
  • 自宅周辺・庭の荷物の下
  • 倉庫の下、隙間
  • エアコン室外機下、裏
  • 塀の隙間
  • 周辺の草むらの中
  • 車のボンネットの中(特に冬場)
  • 建物と建物の隙間
  • 隙間という隙間

などなど・・・。

特に縁の下、エアコンの室外機のような箱状のものや物置の下や隙間に入り込んでいることが多いです。
さすがにこんな狭い隙間には入れないだろうと思う隙間でも慣れない外に出てしまい本気で隠れる猫は入り込みます。

なるべくいつも通りの落ち着いた声でご家族(特に普段ご飯をあげたり懐いている人間)が名前を呼びながら探すと猫は必ず声を聞いています。
怖くて出てこれないかもしれませんが、人気のない時間帯になると頑張って出てくる可能性もありますので、探してるんだよということを伝えるためにもまずは落ち着いて名前を読んで自宅・両隣・前後の家の周辺を徹底的に探しましょう。

ただ、ご家族以外の猫に慣れていない方が探す場合は、名前を呼んでも逆に怖がってしまう可能性があるため、静かに探した方が良い場合もあります。

尚、猫を探すときにあると役立つ道具は以下の通りです。

脱走猫を探すときに役立つ道具・服装

〇ご飯(好物のおやつなど)
〇バスタオル・キャリーバッグ(捕獲時に使用)
〇懐中電灯(暗い場所を見るため)
〇猫の写真(通る人に猫を見かけてないか聞くときに使用)
〇手鏡(見えにくい場所を見るため)
〇長袖(捕獲時の怪我防止)
〇軍手(捕獲時の怪我防止)

家の中に隠れていることもある

意外なところに隠れる猫外に逃げたと思った猫が、実は家の中に隠れていたということもあります。
確実に外に出たという確証はないけれど、猫の姿が見当たらないという場合は、まずは家の中をしっかり探します。

普段は入らない隙間でもびっくりして入り込んでしまうことがあります。
家具の隙間や上などはもちろんですが、揺れで開いた引き出しの裏側(奥側)へ入り込む子も結構多いです。

また、地震時は猫が外に飛び出せるということは、猫が中に入れる隙間ができるということでもあります。外に飛び出した猫がお隣さんのお家の中に飛び込んでしまったり、お外をお散歩中の猫が家の中に飛び込んでくることもあり得ます。

かなり珍しいことではありますが、大きな地震が起きた後は、いつの間にか押し入れに知らない猫が入っていた・・・という話もあります。

ご近所さんに脱走した猫の特徴を伝える、保健所にも連絡する

自宅周辺を徹底的に探しながら、ご近所さんにはまず猫の写真や特徴を添えて、自宅の猫が脱走した旨を伝えましょう。その際、許可をいただいてご近所のお家の庭や場合によっては倉庫の中などを確認させてもらうと猫の捜索もしやすくなります。

また、管轄の保健所、交番(警察署)にも脱走した猫のことをしっかり伝えましょう。見つかるまではこまめに連絡を入れるとより安心です。

カメラ付き給餌器や使っていないスマホカメラで周囲を確認する

電源やwifiが届く範囲なので使える場所は限られますが、例えば自宅周辺で猫の声がするけど姿が見えない、隠れ場所が見つからないという場合、家に入れる場所(玄関やベランダ、庭など)に好物のご飯を置いておびき寄せる方法などが有効ですが、丸一日中外を見つめておくことはなかなか難しいです。

カメラ付き給餌器そのため、カメラ付きの給餌器や使っていないスマホがあれば、ご飯を置いた場所が写せる場所に置いて、家の中で画像を確認しておくことなども可能です。

こうしておけば、すぐには捕獲に移動できなくても、ご飯を食べに来ていることなどが確認できるかもしれません。

カメラ付きの給餌器(写真はカリカリマシーンSP)を電源とwifiの届く範囲に置いておけば、じっと見張っていなくてもご飯につられて出てきた猫の姿を確認できます。

また、カメラ付き給餌器がない場合でも。もし使っていないスマホ等がある場合は、スマホを定点カメラ(セキュリティカメラ)にする方法もあります。
使っていないスマホを使って定点カメラにするためのアプリは、「Manything ホームセキュリティカメラアプリ」等があります。
セキュリティカメラManything ホームセキュリティカメラアプリ

脱走した猫を発見した時の注意点

脱走した猫を発見した時、慌ててすぐに捕まえようとすると、普段慣れている猫でも更に逃げようとしてしまいます。以下のような注意点に気を付けて、確実に脱走猫を捕獲しましょう。

 脱走猫発見時の注意点

●大きな声を出さない
●急に近づこうとしない
●じっと目を見つめず、目が合ったらゆっくり瞬きをする
●しばらく距離をとってご飯やおやつを出す
●離れた場所で人指し指を出したり猫が自分から寄ってくるのを待つ
●自宅で見る猫の印象と違う(大きく見えたり小さく見えたり)かもしれないと意識しておく
●確実に捕獲できる距離になってから捕獲に挑む
●逃げられた場合は逃げた先・方向をしっかり見極めて隠れ場所を突き止める

脱走した猫を捕まえる脱走した猫を見つけた場合、隠れている状態で縮こまっている場合は、優しく声をかけながらご飯などで誘います。
決して大声を出したりしてはいけません。

安心して隠れ場所から出てきてくれたり、近づいてきてくれれば良いのですが、外に出て完全に恐怖で固まっている場合は、なかなか自分から出てこないので、手が届く範囲であれば、多少強引にでも引っ張りだして捕獲します。

その際、猫も通常時とは違う状況で必死に逃げようとしますので、普段どんなに大人しく、家族に慣れている猫でも爪や噛みつきでの攻撃行動に出る可能性があります。

また、たまたま隠れ場所から出てきたところ(普通に歩いているところ)に遭遇した場合、目が合うと瞬間的に猫は立ち止まり、固まったような状態になります。

目が合った時じーっと見つめてしまうと猫の緊張度が高まってしまうので、ゆっくり瞬きをしたり、目からちょっと目線をずらしてなるべく緊張しない様に気を付けます。

また、普段家の中だけで過ごしている猫を外で見かけた際に起きるのですが、「果たしてこれは探している猫なのか?」と家族が判断できないことがあります。家の中で見る猫と外で見る猫は大きさが大きく見えたり、小さく見えたりと家の中で見る猫とは少し違った印象に見えることがあるためです。

特に、特徴的な柄や種類の猫ではなく、茶トラ、キジトラ、サバトラ等外猫で良く見かける柄の場合、一瞬ご家族でも困惑することがあるようです。
まずは焦らず、落ち着いて、猫と対峙しながら脱走した猫であることをしっかり確認して、優しく名前を呼びながらご飯やおやつで誘います。

近づいてきても一気に捕まえようとせず、相手の緊張が緩むのを待って、確実に捕獲できる距離になってから捕まえましょう。
万が一逃げ出してしまった場合は、とにかく隠れ場所を突き止めることを優先して、しっかり逃げた先・方向を見極めましょう。

脱走した猫を捕獲し移動する時の注意点

地震などの災害時に、脱走した猫はパニックになったり、怯えていることが非常に多いです。
発見したとしても、普段のように自分から寄ってきたリ、抱っこさせてくれるとは限りません。

また、捕獲次第キャリーバッグに入れることが難しい場合、半ば強引に抱っこして安全な場所まで移動する必要があります。
その際、中途半端に押さえつける抱っこだと、猫も本気で逃げようとするので、再度逃げられてしまう可能性が高いです。猫も必死ですので、人間側もしっかり注意して猫を捕獲し移動する必要があります。

 脱走猫捕獲時の注意点・コツ

●長袖着用(怪我防止)
●軍手着用(怪我防止)
●脇の下を持っての抱っこは嫌がる
●前脚、後ろ脚をしっかりと両手で包むように保定する
●バスタオル(大判)を用意して前脚が出ない様に包み込む
●腕全体を使って身体にぴったりと密着させる
●一度捕まえたら絶対に放さないという覚悟で挑む
●首根っこを摑まえることはしない
●キャリーバッグに移す際は最善の注意を

発見した猫を捕獲する場合は、長袖の服を着て軍手を着用した状態で捕獲すると安心です。
恐怖で混乱している猫はどんなに普段安心して慣れているご家族でも、自分の身にを守るために攻撃してくる可能性があります。
脱走した猫の捕獲

思い切って捕獲したら、暴れて逃げ出さない様に、しっかりと捕まえ、猫と人間の身体をぴったり密着させたうえで、できれば前脚、後ろ脚をしっかりと人間の両手で包み込むようにして固定し、捕獲しましょう。

普段の抱っこでは確実に逃げると思った方が賢明です。
脱走した猫をバスタオルで捕獲

また、バスタオルがあれば、しっかりバスタオルでくるんだ上で身体にしっかり密着させて抱いてあげると猫が逃げませんし、多少は安心してくれます。身体が大きい猫の場合は、バスタオルでは小さい可能性もあるので、大きめのタオルケットや毛布なども代用できます。

自宅まで少し距離がある場合はキャリーバッグの中に入れて移動できますが、バッグの中に入れる際にまた逃げてしまう可能性もあるので、バスタオルや抱っこでしっかり固定できれば、そのまま急いで家の中に駆け込む方が安心かもしれません。

また、母猫が子猫の首根っこを加えて移動するする姿から、猫の首根っこを摑まえると大人しくなるという話を聞いたことがあるかもしれませんが、成猫の首根っこを捕まえて持ち上げるのは「スクラッフィング」(scruffing)という行為で猫に苦痛を与えてしまう行為ですので絶対にやめましょう。

捕まえられない場合の最終手段「捕獲機」

猫の捕獲機

猫が付近に隠れていそうだけど、隠れ場所がわかららない。
隠れ場所がわかり姿も見えるけど捕獲ができない、という場合最終手段として「捕獲機」を使うという手があります。

捕獲機はネットなどで注文できる他、意外にレンタルしているところも多いです。
近隣の動物病院や動物愛護センター、動物愛護団体等で貸し出しがあります。猫カフェが捕獲機のレンタルをしていることもあるようです。

「捕獲機 レンタル」「捕獲機 レンタル 地域名」(地域名はお住まいの地域)を入れるとインターネット上でも探せることがあります。

ただし、捕獲機は猫に怪我をさせてしまう可能性もありますので、最後の手段として考えておくのが良いかと思います。

※捕獲機は猫の保護目的以外での使用は禁じられています。保護目的以外でむやみに猫に危害を与える行為は動物愛護法により2年以下の懲役または200万円以下の罰金となりますので絶対にやめましょう。

マイクロチップをつけている猫は災害時の脱走で家族の元へ戻れる可能性が高い

万が一猫が脱走をしてしまった場合、早期に見つけることができれば問題ないのですが、脱走後時間が長期間経過すると自宅から離れた場所にいる可能性も高くなります。
そうなったときのために、マイクロチップを猫に装着していると、遠く離れた場所で猫が保護されても、飼い主に連絡が来て無事に家族のもとへ帰れる可能性が高いです。

マイクロチップについては、参考記事災害時に役立つ猫のマイクロチップでも詳しくまとめています。

災害時の猫脱走探しに役立つ『迷い猫掲示板』

災害時の猫の脱走は、まずは脱走直後は自宅周辺を徹底的に探すことが重要ですが、それでも長期間見つからない場合は、近隣の方に猫が脱走した旨を伝える迷い猫掲示板を使う方法もあります。

ただし、脱走猫捜索の基本は、『脱走直後に家の周辺を徹底的に探す』ことですので、迷い猫掲示板を利用する前にまずは自宅周辺をしらみつぶしに探しましょう!
全ての脱走猫さんがご家族の元に戻れますように・・・。

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