猫のしつけについて

猫のしつけ猫と人間が快適に暮らす上での「猫のしつけ」というと基本的に最低限のしつけであることが多いです。
最低限の猫のしつけとは、トイレ・爪とぎ・噛み癖の3つではないでしょうか。

このほかにも芸をしたり、ハーネスをつけてお散歩をしたり、一般的には犬に対して行うようなしつけを猫に行う場合もありますが、猫と暮らす上では「トイレ・爪とぎ・噛み癖」のしつけさえできていれば問題なく猫と快適に暮らすことができます。

また猫好きの人は猫のきままな様子や人に媚びない姿に魅力を感じている人も多いため、猫へのしつけは必要最低限である方が望ましいという意見の方が多いようです。

上記のことを踏まえ、猫のしつけについてまとめてみました。

猫のトイレのしつけ

猫と暮らす上で一番に準備すると思われるのが猫トイレの設置です。
新しく猫を迎えたときに、まずは決まった場所でトイレをしてもらわないと家の中は大変なことになりますよね。

では、猫のトイレのしつけはどうすればよいのでしょうか。
実は、猫には基本的にトイレのしつけはほとんど不要であると考えておいて大丈夫です。

本能的に猫は鉱物砂のような少し重量感のある砂場で排泄する生き物ですので、何度もトイレの場所を教えたりする、いわゆる「しつけ」は必要ありません。

子猫でしたら、お尻を刺激して排泄する必要がなくなり、自分で排泄ができるようになったら猫砂が入ったトイレを置いてあげるだけで、きちんとおしっこ、うんちを出してくれるようになります。

最初のうちは、トイレに子猫を置いてもそのままペタンと座ったり、寝てしまう子も多いのですが、そのうちにきちんと砂を掘っておしっこ、うんちを出してくれます。

そのため、最初の1回~2回だけ、猫がトイレを探しているようなそぶりを見せたときにトイレへ誘導してあげれば、基本的にトイレのしつけは完了です。

ちなみに、床のにおいをクンクン嗅ぎながら何かを探しているような姿が見られたらトイレを探している可能性が高いです。
子猫を迎えて最初のトイレが済むまでは、一定時間おきにトイレに座らせてみたり、トイレを探していると感じたら猫砂の上に座らせてみると良いでしょう。

また成猫を迎えた場合は、猫の行動範囲(迎えてすぐだとケージ内などに)のわかりやすく移動しやすい場所に猫砂を入れたトイレを置いておくだけで、自分からトイレだと判断して用を足してくれることがほとんどです。

もしも、猫がトイレでおしっこやうんちをせず、別の場所で粗相してしまうようであれば、それはトイレのしつけができていないのではなく、病気や環境に問題がある可能性があります。

猫の粗相やスプレー行為については、別記事でまとめています。
参考記事猫がトイレで失敗(粗相)するときは
参考記事猫のスプレー行為とその対策について

猫の爪とぎのしつけ

次に猫の爪とぎのしつけです。
爪とぎのしつけは、猫と暮らし始めて初期の頃にしっかりと対策しておく必要があります。

爪とぎは猫にとっては大事なマーキング行動であり、爪とぎを完全に辞めさせることは不可能です。

爪とぎのしつけは、爪とぎを辞めさせることではなく、きちんと爪とぎをしてよい場所で爪とぎしてもらうということに尽きます。

猫の爪とぎのしつけ猫が爪とぎをして困る場所には、「壁(壁紙)」「ソファ」「柱」などが挙げられます。

これは猫にとって他に快適で気に入っている爪とぎ場所がないことが原因であり、壁やソファ、柱よりもっと猫が気に入る爪とぎを用意してあげさえすれば問題なく爪とぎのしつけができることが多いです。

ただし、一度猫が気に入ってしまった場所での爪とぎを辞めさせることは非常に困難ですので、まずは人間が爪とぎされて欲しくない場所で爪をとがれる前に、猫のお気に入りの爪とぎを用意してあげましょう。

猫の気に入る爪とぎについては、個性があるものの、大体以下のようなポイントを満たしている爪とぎが好まれます。

猫が気に入る爪とぎのポイント

●猫が立ち上がって前脚を伸ばして爪を研げる高さがある
●爪の引っ掛かりが良い
●爪の跡が残りやすい
●爪を研いだ時に動いたりせず安定感があるもの
●立って研げるタイプと前脚を下についた状態で研げるタイプ両方用意する

上記のようなポイントを満たしつつ、猫の好みの材質(段ボールや木材、布、麻縄など)をいくつか試してみて、猫の生活圏内に複数個設置してあげると良いでしょう。

また、猫はお昼寝から起きた直後にう~んと伸びをした後、「さ~これから活動するぞ~」という準備体操的に爪とぎをすることも多いので、お気に入りのお昼寝場所の側などに設置することもおすすめです。

猫の噛み癖のしつけ

猫の噛み癖のしつけ猫の幼少期からのしつけが大事になってくるのが、猫の噛み癖のしつけです。

遊んでいる最中に人間の手を噛んでしまったり、何か要求があるときなどにカプッと噛んでくる噛み癖がある猫だと、飼い主の手は年中噛み傷だらけになってしまいます。

この猫の噛み癖は「社会化期」と呼ばれる生後4か月ごろまでの時期の過ごし方、人間とのかかわり方によるところが大きいと言われています。

生後2週間を過ぎると、目がしっかり見え、元気に動き回れるようになると、子猫は兄弟猫や母猫とじゃれあって遊んだり、狩りのまねごとをし始めるようになります。
この時、母猫や兄弟猫に噛みついてみるのですが、この噛み加減が強すぎると母猫や兄弟猫から怒られ、愛のムチを受けることになります。

そうして、噛む力加減や噛んでいいのかどうかを学んでいくわけです。

また、子猫の時期に人間の手(素手)で遊んであげることも、猫の噛み癖を助長させてしまう行為です。
手で遊んであげることで、人間の手をハンティングの目標と定めてしまうので、大きくなってからも人間の手で遊んで噛みつこうとしたり引っかいたりします。

対策としては、子猫の時はなるべく人間の手(素手)では遊ばず、おもちゃで遊ばせること。
手で遊ばせる場合もミトンなどを装着し素手で遊ばせることのようないにすること
が挙げられます。

また、既に噛み癖がついてしまっている猫の場合は、手や足に噛みついて遊んできた場合には、猫がびっくりするような短く大きめの声「アッ!」「いたっ!」などを出し、相手にしないことが重要です。

また噛みついてきたときにとっさに手を引っ込めると手に傷がつきやすいだけでなはなく、猫のハンター心が刺激されて余計にじゃれついてくることが多いです。

そのため手を噛まれた場合は、引っ込めるのではなく喉の奥に突っ込むと、猫はびっくりして口を開けてくれますのでそのすきに手を抜く方が賢明です。(くれぐれも奥に突っ込みすぎないようにする必要はあります)

その後は遊びをやめたり、他のおもちゃにすり替えてあげるのがおすすめです。
噛み癖がついてしまっている猫の場合はこういった対策を噛み癖が出るたびに何度も何度も繰り返してしつけを行っていく必要があります。

猫のお散歩のしつけ

災害時のために猫にハーネスの訓練をさせるその他の猫のしつけとしては、お散歩をしたり、芸のしつけをすることもあります。
猫のお散歩はリードではなく、胴回りにつけるハーネスを用いて行いますが、この場合はしつけというよりは猫の性格に寄る部分が非常に大きいです。

家の中で暮らす猫は、お外に少し出しただけで極度におびえる子も多いので、基本的にお散歩の必要はないのではないかと感じています。

とはいえ、中にはハーネスをつけてのお散歩が大好きな猫も極稀にいます。
もし猫とお散歩をしたい場合は、胴回りをしっかりと固定できるハーネスを装着して、人間と一緒に外に出てみたときの様子でお散歩が可能かどうか判断しましょう。

耳をピタッと倒してうずくまって動かなくなるようなら、散歩をさせたいと思うのは人間の身勝手かもしれません。

もし、家猫なのに全く外を恐れることなく興味津々で動き回るようであれば、逆に警戒心がなさ過ぎて迷子になってしまう可能性もあるので、決してハーネスを外すことなく、しっかりと人間が猫の行動範囲を管理してあげてくださいね。
犬と違い、猫は高い塀へもひょいと登れてしまうため、よほど広い場所でない限り、ハーネスから伸びるリードは短めにしておきましょう。

猫のお散歩は日本よりも広々とした場所が多い海外で見られることが多いのですが、その必要性においては、賛否両論があります。私自身も特に日本においては、きちんと室内に猫が快適に暮らせる環境が整っていればお散歩は必要ないと考えていますので、あまり無理をせずに猫のペースに合わせてあげてくださいね。

ただし、室内で猫にハーネスをつけて慣らしておくことは、万が一の災害避難時などに役に立つこともありますので、お散歩ではなく、災害訓練として室内でのハーネス装着練習はおすすめです。

参考記事猫の防災対策の基本(行動・しつけ)

猫の芸のしつけ

こちらも非常に稀ですが、犬のように芸をする猫も少なからずいます。
私の知り合いの猫では、お手・おかわりといった定番の芸をする子がおり、しつけ方としても子猫の頃から「お手」と声をかけて前脚をきちんと上げるとおやつをあげるというやり方で覚えさせていました。

また、ロシアには「ククラチョフ猫劇場」という猫のサーカスも存在します。

こうした事例を見ると猫にも高度な芸をさせることは可能だと思うのですが、一人の猫好きとしてはあまり好ましい姿ではないと感じているため、猫への芸のしつけは積極的にはなれません。

トイレ、爪とぎ、噛み癖のしつけもそうですが、猫の場合はしつけるというよりも、人間が猫をしっかりと理解し、環境を整えてあげることが重要です。
猫は人間の思うとおりに動いてくれないところが魅力的ですね。

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