成猫のおしっこ・うんち、トイレの回数目安

猫のおしっこ・うんち、トイレの回数猫は特におしっこ系の病気(下部尿路疾患)になりやすい動物です。
また体質にもよりますが、便秘がちになる猫も多く、悩んでいるご家族が多くいらっしゃいます。

まずは自宅の猫の健康な状態の時のおしっこ・うんちの回数といった猫のトイレの回数や状態をしっかり把握おくことを心がけておくと、猫の不調に気づきやすくなります。

おしっこ・うんちはわかりやすい猫の健康のバロメーターの一つですので、猫のおしっこ・うんちを出すトイレの回数の目安を知っておきましょう。

一般的な成猫のおしっことうんち、トイレの回数は何回か

まず、一般的な成猫のおしっこ、うんちの回数の目安は、1日におしっこ1~3回、うんち1回程度です。
もちろん個体差があり回数や一度に出す量も猫によって異なりますが、多くの健康な猫のうんちとおしっこの回数は上記のような頻度の範囲内に収まることが多いです。

ただ、おしっこ・うんちの回数には個体差があるため、私が出会った猫の中で健康な状態なのに、おしっこの頻度が少ない猫は2日に1.5回という子がいました。1回分の量が多めでしたが、時々丸一日出ていないことがあったため、非常に不安でしたが、その子にとってはそれが通常のペースのようでした。

またおしっこの回数が多い子では少な目の量を1日に3~4回程度出す猫は時々います。
具体的に1日に何回以上おしっこを出すと頻尿かという目安はないようですが、1日に5回以上おしっこを出したり、トイレに入る回数が普段より多いようであれば頻尿の可能性が高いと感じています。

また、その際しっかりおしっこが出ていればまだ良いのですが、トイレに行くものの量が極端に少ない、または出ていない場合は「尿閉」になっている可能性が高いので、すぐに動物病院へ連れていくことを強くお勧めします。

オシッコの病気になりやすい猫はおしっこの回数を要チェック

猫のおしっこ・うんちの回数おしっこについては、最低1日1回は出ていることは最低限確認してあげましょう。
猫はおしっこ系の病気(下部尿路疾患)になりやすい動物です。

特に尿道が細いオスがおしっこ系の病気になりやすいと言われていますが、メス猫も膀胱炎などでおしっこが出にくくなる子も多くいますので、性別関係なく、猫はおしっこ系の病気になりやすいことを頭に入れておきましょう。

また、結石ができておしっこの通り道が塞がり、おしっこを出すことができなく(尿閉)なれば「尿毒症」になり、その場合緊急に治療をしなければ命に関わる状況となります。

おしっこが出なくなってから24~36時間経つと尿毒症になってしまう危険性が非常に高まりますので、最低1日1回(24時間に1回)はおしっこを出していることをチェックしましょう。

猫の下部尿路疾患

猫の下部尿路疾患、F.L.U.T.D.とも呼ばれていますが、これは猫のおしっこにまつわる疾患の総称で使われる言葉です。
猫は膀胱炎や尿路結石、血尿、尿閉などおしっこにまつわる病気になりやすい動物です。
特に雄猫の尿管は細く、結晶が詰まりやすいためおしっこが出なくなり、短時間のうちに尿毒症などを発症し重篤な症状を引き起こしてしまうことがあります。
猫がなりやすい病気ですので、下部尿路疾患予防のためのフードなども各メーカー販売しています。

猫のおしっこの回数が多い、少ないと感じたら動物病院で尿検査してもらいましょう!

猫の健康診断、猫ドックでの尿検査以前に比べて猫のおしっこの回数が多い、少ないと感じたら動物病院で尿検査をしてもらいましょう。
もし自宅で猫の尿を採取できない場合は、動物病院で採尿してもらうこともできますよ。

病院での猫のおしっこの採尿は、「膀胱穿刺」(ぼうこうせんし)という、お腹から膀胱に針を刺し、オシッコを吸い取る方法が一般的です。おしっこの量は5cc程度。その他の方法としては、尿道からカテーテルを挿入することもあります。

自宅で猫のおしっこを採尿する場合は、二層式のシステムトイレのペットシーツを敷く部分に何も敷かなかったり、シーツを裏返しにして置いてくといった方法が便利です。

その他、タイミング良く猫がトイレに座る瞬間を見つけたら、お尻の下に紙コップやオタマ、ラップなどのビニール類を敷くという方法があります。採尿したおしっこは時間が経つと細菌が増殖したり、結晶化が進んでしまったりするので、可能であれば2~3時間以内には病院で検査してもらうことをお勧めします。どうしてもすぐにいけない場合は、冷蔵庫で冷やして保管しておきましょう。

猫のうんち何日でなければ便秘?

うんちの回数については、私がお世話をしてきた300匹ほどの猫たちは、1日1回の子が最も多く、2日1回の子も比較的多くいました。

3日間出ていない・・・となると便秘がちで、まとめて大量に出したり、うんちを出すときにいきみ過ぎて吐いてしまうような症状が出る子が多いと感じています。逆に多く出す子は1日2回出す子もいます。

多く出す分には、うんちの状態が問題なければ1日2回~3回程度なら、よく食べて消化の良い子だと思っていて大丈夫そうです。

猫の便秘については別記事でより詳しく対策などをまとめています。
参考記事猫の便秘対策と予防について

子猫のおしっことうんちの回数

成猫の場合はおしっこは1日に1回~3回、うんちを1日に1回が平均的な回数ですが、子猫の場合はその月齢によってやや異なります。

おしっこについては、子猫の場合も大体1日に2回~4回と成猫よりは回数が少し多い程度ですが、うんちは1日も2回~4回と成猫に比べると多めです!

けれど、子猫は乳飲み子や離乳期(8週くらいまでは)はまだ固形物を食べていない時期なので、うんちは1日に1回以下ということもあります。

おしっこの回数をチェックしやすいトイレ

猫トイレの置き場所猫のうんちは出ている回数をチェックすることは容易ですが、おしっこの回数は正確に把握することが難しいこともあります。

猫のおしっこの回数をチェックしやすいトイレは、固まるタイプの猫砂を使用しているトイレです。
特に鉱物系、おから系は塊がしっかりと残っていることが多いので、おしっこの回数を把握しやすいです。

逆に紙タイプの猫砂は新品を開封した直後は良く固まるので、おしっこの塊の数を数えやすいものの、時間が経つと空気中の水分を吸っておしっこの塊がホロホロと壊れやすくなることが多いです。
そのため、紙タイプの猫砂はおしっこの回数を正確に数えることが難しい場合があります。

また、おしっこがシートなどにしみ込むシステムトイレタイプも、猫のおしっこの回数をチェックしにくいトイレだといえます。

猫のシステムトイレ

ただし、健康な状態のおしっこの回数をまずは知りたいという場合は、砂やシートをまっさらな状態にして、注意深く観察すれば大体の回数は把握できるはずです。

多頭飼いの場合は、猫のおしっこ・うんちの回数をチェックした時だけ1日の間、チェックしたい猫を1室に隔離すれば確認することが可能です。

猫のトイレについては、参考記事猫トイレの置き場所の基本でも、詳しく書いています。

自動で猫のおしっこ回数チェックをしてくれるスマート猫トイレもあります

多頭飼育の場合、どうしても特定の猫のおしっこ回数や状態チェックしたり、尿検査のために尿を採取することができないという場合は猫の顔を自動認証して猫のおしっこ回数、量、タイミングなどをアプリで知らせてくれるスマート猫トイレ「toletta(トレッタ)」というアイテムもあります。

このトレッタについては、別記事で開発会社に取材を行った内容をまとめています。

参考記事
猫のおしっこ管理ができる猫トイレ「toletta(トレッタ)」を開発している株式会社ハチたまスマート猫トイレ「toletta(トレッタ)」
猫の顔認証技術で多頭飼育でも各猫のおしっこの量、頻度に加え毎日の体重変化もデータとしてチェックできるスマートな猫トイレについて開発会社に話を聞きにいってきました。

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