猫・ペット可賃貸の探し方と注意点、裏技
猫と暮らす家を探していると、ペット可賃貸物件、猫可賃貸物件が少ないということに気付きます。
また、特に猫は爪とぎをするというイメージが強く、賃貸物件の壁や柱を傷つけてしまうという考えから、犬はよくても猫は不可という賃貸物件も多く、愛猫家にとって猫可の賃貸物件を探すのは一苦労です。
近年のペットブームでペット可や猫可の物件が増えてきているとはいえ、首都圏や近畿圏などの賃貸物件が多い都会でもペット可物件は全体の1割程度だそう。
そうは言っても、犬や猫の飼育数は年々増加しており、賃貸物件でもペットと一緒に暮らしたいというニーズは高まってきており、ひと昔前に比べるとペット可、猫可の賃貸物件は探しやすくなっています。
この記事ではペット可、猫飼育可能の賃貸物件の探し方や注意点、裏技などをまとめました。
目次
ペット可賃貸、猫飼育可賃貸の見つけ方
ペット可賃貸を探す時、まずはインターネットの賃貸物件検索を利用する方が多いと思います。
大手の不動産会社の物件検索サイトで「ペット可」や「ペット相談」を条件に探すことも可能ですが、ペット可賃貸に特化した賃貸不動産検索サイトもあるので、まずはこちらからチェックしてみるとスムーズです。
順に紹介していきますね。
ペットホームウェブ
ペットホームウェブは「ペット可物件難民0を目指して」作られたペット可の賃貸物件検索サイトです。
36万件以上(2018年9月時点)のペット可物件が紹介されています。
一般的な賃貸物件検索サイトだと「ペット可」や「ペット相談」という条件でしか検索できないことが多い中、ペットホームウェブでは犬、猫それぞれ可能かという条件で絞り込むことが可能。
更に、2匹以上飼える物件も探せたりと、猫と暮らす人のための賃貸物件のポイントが抑えられています。
また関東圏以外のペット可・猫可物件の数も多い点も特徴的。
猫可の物件を探すならまずはチェックしておきたいサイトです。
リンクペットホームウェブ
ねこべや.com
ねこべや.comは、リックス・ジャパン株式会社が運営する猫専門の賃貸物件を取り扱っている不動産サイトです。
「日本で一番猫可物件を見ている不動産屋さん」というキャッチフレーズが売りで、とにかく猫目線での尖った物件情報が特徴的。
こちらは完全に猫専門なので、当然掲載されている物件は全て猫飼育可能物件のみです。
エリアが東京、埼玉、千葉、神奈川のみですが、物件詳細も猫目線でのポイントが多くまとめられており、猫好きのポイントをくすぐる賃貸物件が多数掲載されています。
一般的な猫可の賃貸物件だけではなく、猫仕様の設備満載の猫共生物件も多く取り扱っています。
リンクねこべや.com
ペット賃貸カンパニー
ペット賃貸カンパニーは、東京23区のみのペット可・猫可賃貸物件の専門不動産サイトです。
東京23区内に特化しているので、地域のペット関連情報(動物病院やペットホテルなど)にも精通している点が特徴的です。
リンクペット賃貸カンパニー
サノスケ不動産
サノスケ不動産は、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城の猫専門賃貸不動産を扱っている不動産会社のサイトです。
「サノスケ」の名前は看板猫の茶トラ猫、サノスケ君(社長)の名前から。
特にペット共生マンションや、猫専用リノベーションのカスタマイズ賃貸プロジェクトなどが非常に魅力的な不動産会社。
自分の好みの猫仕様のお部屋を作りたいという夢が叶う梅が丘森ビル(横浜市青葉区)のプランは必見です。
梅が丘森ビルの猫可賃貸物件モデルルームは取材記事もあります。
サノスケ不動産の梅が丘森ビルの見学レポート!
人も猫も住みやすい猫仕様賃貸、サノスケ不動産の梅が丘森ビルの見学レポートです。モデルルームに加え実際に賃貸として借りれる猫可物件の詳細もレポートしています。
リンクサノスケ不動産
NEKOBEYA
NEKOBEYAは、福岡の猫専門賃貸不動産情報を集めたサイトです。
地方の猫専門賃貸物件情報が少ない中、福岡に特化して猫専門の賃貸物件を探すことができます。
賃貸物件を表示する地図のポインタが猫マークになっていたり、全体的にゆるかわの動物キャラに癒されます。
きりんちゃん(シロサバ)とひじきちゃん(黒猫)の看板猫のブログもあります。
福岡で猫可賃貸物件を探している方は必見のサイトです。
リンクNEKOBEYA
ペットアドパーク
ペットアドパークは全国対応のペット可物件が探せるサイトです。
物件数も多く、首都圏、関西圏以外の地方のペット可物件も探せますが、「猫可」や「二匹以上」といった条件での検索はできないため、一般的な不動産検索サイトのペット可物件のみを集めたいサイトという印象です。
リンクペットアドパーク
ペット可・猫可物件に特化したサイトはどうしても首都圏や近畿圏など大都市に特化したところが多くなりがちですが、このほかにも、yahoo不動産やエイブル、アパマンショップ、SUUMOといった大手の不動産検索サイト、不動産サイトと複数のサイトで「ペット可」の条件でまずは気軽に調べてみることから始めてみましょう。
大手の賃貸不動産検索サイト1~2か所ほどと上記で紹介したペット・猫専門の賃貸不動産サイトを押さえていれば基本的に情報量としては十分だと思います。
直接不動産屋さんの店舗に行く
最近はインターネットで物件を探すのが一番最初の行動になる方が多いと思います。
特にこのサイトにたどり着いた読者さんは、ネットを駆使して猫情報を集めていらっしゃる方だと思いますので、余計にネットでのペット可・猫可物件検索をメインに考えている可能性が高そうですね。
もちろん、私も最初の一歩としてネット上のペット可・猫可賃貸物件を探すことが多いです。
それでもやはり直接不動産屋さんの店舗に行くと、ネットでは引っかからなかったペット可・猫可の物件をおすすめしていただけることが多く、やはりプロに相談すると違うな・・・と感じた経験が何度もあります。
ネットで一通り情報を仕入れた後は、物件の条件や家賃の目安などを頭に入れた上で直接不動産屋さんに相談すると意外な物件が見つかるかもしれません。
猫可賃貸を見つける裏技的方法
また、直接不動産屋さんに相談する際に、猫可の賃貸物件を見つけるための裏技的な方法もご紹介しますね。
その1:ペット不可物件でも築年数が建っている物件は大家さんとの交渉次第でペット可になる可能性あり
まず、基本的にペット可・猫可物件としっかり明記してある物件は賃貸物件全体の割合で見ると非常に少ないです。
一方、現状の日本の賃貸物件は、ペット不可だけど暗黙の了解でペット可になっている物件が多数存在します。
特に築年数がある程度経っている物件は、大家さんのペットに関する許容範囲も広くなっている可能性が高いです。
そこで、ペット不可の不動産物件でもある程度築年数が経っている場合、不動産屋さんを通じて、大家さんにペット可にできるかどうか相談してみるのもアリです。その際は敷金などが上がる可能性がありますが、意外に物件情報ではペット不可でも相談次第でペット可になる物件があります。
その2:不動産屋さんで不動産業者専用の物件情報サイト「ATBB」または「レインズ」を見せてもらう
また初めて行く不動産屋さんだとちょっとお願いしづらいかもしれませんが、「ATBB」や「レインズ」という不動産業者専門の物件情報サイトを見せてもらえるようにお願いするという手もあります。
この「ATBB」や「レインズ」は不動産業者専門の検索サイトで、基本的には不動産業者さんしか見ることができません。
しかし、不動産屋さんに来たお客さんに見せることは可能なので、不動産屋さんによってはお願いすれば見せてくれます。
とにかく、自分でペット可、猫可物件の情報を可能な限りたくさん手に入れたいという方は一度お願いしてみるというのも手です。
ペット可、猫可の賃貸物件の注意点
希望のペット可・猫可賃貸物件が見つかっても、ちょっと注意しておきたいポイントもあります。
例えば以下のようなポイント。
- 敷金が割高になる(賃料の2~3か月分が目安)
- 退去時の修繕費用が割高になる
- 飼育可能匹数は2匹までが多い
- ペットが出す騒音問題
猫可賃貸の敷金・礼金などの初期費用は高い
家賃は予算の範囲でも、ペット可・猫可物件はどうしても部屋の傷みが早く臭いも残りやすいため、最初支払う敷金が割高になります。
例えば通常敷金1か月分の物件でも、猫を飼う場合は敷金が2~3か月分になるのが一般的です。
猫可賃貸の敷金は戻ってくる?退去時にかかる修繕費用
また、敷金を多めに支払っても尚、退去時の修繕費用が余分にかかってしまう可能性があります。
特に、壁紙がペット仕様でない場合など猫が爪とぎをして剥がれてしまうこともあります。また和室がある場合、猫がいると畳は確実に傷みが早いです。
フローリングの場合も、猫の爪で傷がつくことが多いです。
猫と暮らした賃貸物件の退去時の修繕費用をなるべく少なく抑えるために、床には畳、フローリング関わらず、カーペット等保護するものを敷き、爪とぎされそうな壁には保護シートを貼るといった事前の準備が重要です。
また、猫と暮らすことを前提にした賃貸住宅も近年増えてきていますが、そういった猫対策が既に施されている賃貸住宅の場合、壁紙や床も猫に傷つけられにくいものが採用されていることが多いので、修繕費用・現状回復費用は敷金の1か月分程度で収まることが多いようです。
猫と暮らした賃貸住宅の退去時の具体的な費用の実例を別記事でご紹介する予定です。
猫の飼育数と騒音にも注意
また、猫は多頭飼いしている方も多いものの、多くのペット可、猫可賃貸物件は1匹のみ、または多くても2匹までという条件が付いている点が多いことも要注意です。
また、特に木造の賃貸など音が下や隣に伝わりやすい構造の住宅の場合、ペット可物件でも猫の足音でトラブルになることがあります。
木造の賃貸住宅の場合は、特に下の部屋へ猫の足音、特に高いところから飛び降りる時の音が響くことが多いため、床の騒音対策をしっかりするか、1階を選択することをお勧めします。
猫と暮らしている人間がマナーを守って暮らすと猫可賃貸は増える!
現状は、ペット不可物件に大家さんに黙って猫を飼育し、猫の爪とぎや粗相、吐き戻しなどから守る対策をとらずに暮らしていた飼い主によるトラブルの結果、大家さんが猫を敬遠するという悪循環が起きています。
しかし、多くの大家さんは猫や犬などの動物が嫌いなわけではなく、一緒に暮らしている人間がしっかりとマナーを守って退去時に契約通りの現状回復を守ってくれればペット可にしても問題ないと考えている方が多いです。
私自身もそういった大家さんに数人ですがお会いして話を聞いたことがありますし、実際に交渉してペット不可物件を猫可物件に変更していただいこともあります。
賃貸物件を契約する際に、最低限の床や柱の保護、去勢や避妊、完全室内飼育、ノミの駆除など適切な飼育方法を取ることを大家さんにしっかり説明し、マナーを守って暮らす愛猫家が増えれば、日本の猫可賃貸物件は今後どんどん増えて行くはずです!